どーもです。
先日、浦河町のイベントで「浦河に本屋を作るって可能ですか?」
という、「売れない文庫フェア」など独自のアイデアで経営危機を乗り越えてきた
札幌のくすみ書房という書店の久住社長の講演会に行ってきました。
「人口減ってく地方でどうやったら本屋の経営やってけるわけ!?」
という、あらゆる地方の町が直面しているテーマだったと思います。
浦河町は約1万2千人ほどの小さな町で現在書店はなく、
またTUTAYAも何年か前に撤退しているそうです。
【一部】北海道における中小書店の現状とくすみ書房の取り組み
【二部】久住社長、浦河に本屋を作るって可能ですか?
当日は2部構成でこんな感じでした!
本屋経営のリアルな部分を初めて知り、とても面白かったです。
まず当日の内容に入る前に皆さんにお聞きしたいのですが
地方の本屋ってぶっちゃけ行かないですよね?
以前の記事⇒本屋×福袋×AKB商法。新しい本屋の在り方を考えてみた
でくだらないことを書いたように
僕は読書は好きで、本は結構読むのですが
平取町に住むようになってからは、Amazonで購入することがほとんどです。
また最近はiPadのkindleアプリを使って電子書籍を読むこともかなり増えています。
平取にも小さい書店1つあるけど未だにいったことがないんですよね・・・。
行かない理由は、
くすみ書房のような中小規模本屋が苦しめられる要因である
大型書店やブックオフみたいな古本屋、Amazon、電子書籍で本を買うからです(笑)
もれなく全部当てはまります!
僕は中小規模本屋を苦しめてるんでしょうか?笑
でも、たぶん皆さんも中小規模の本屋に行くことってほとんどないですよね??
平取町みたいな田舎だったらAmazonか、苫小牧に出た時にイオンにある書店で買う!
みたいな人が大半だと思います。
くすみ書房って?
元々、道民でない僕は、くすみ書房のことはこのイベントまで知らなかったのですが
中小規模の本屋で、大型書店やブックオフみたいな古本屋、Amazonなどの台頭で何度も経営危機に陥りながらも
独自の企画で危機を乗り越え、全国的にも注目されている書店です。
久住社長は、予想と異なりとても温和そうな方でした。
まず、本屋の経営がどうやって成り立っているのか説明
僕も全然知らなくて、へー!の連続でした。
トリビアが泉のごとく湧いて出来ましたねw
何気なく1冊の本を買われると思いますが
1冊の本を取り巻く業界は
出版社⇒取次(出版社と本屋を繋ぐ流通業者)⇒本屋
このように「取次」という流通を担う業者を介して
本の仕入れ、返品が行われます。
そして、この取次へのお金の返済に縛られることが、資金力のない中小規模本屋には厳しいそうです。
また本屋は利益率が低く、雑誌コミック、新刊などで多少差はあるけど、
利益率は約20%らしく、
なので例えば1000円の本を1冊売ったら、本屋に残るのは200円という感じ。
こうした業界的問題、電子書籍の台頭などの時代背景が重なり、
くすみ書房を何度も危機に直面させたよう。
久住社長の起死回生の策は!?
中小書店ならではのあり方を模索され
「なぜだ!? 売れない文庫フェア」
また、本屋のオヤジのおせっかいと称した
「中学生はこれを読め!」
北海道大学の教員を招いたトークイベント「大学カフェ」といった企画を打ち出されています。
共通するのは、久住社長のカラーがかなり出ていることだと思います。
大型書店にはないメッセージ性の強さを感じますよね!
社長自ら講演会でも言われていたように
「意思ある本屋」
だったからくすみ書房は今もあるのだと思いますし
中小規模で残る本屋はきっとメッセージ性の強い本屋ですよね。
本って、本を通じて新しい発見したり、知識をつけて
またそこからコミュニケーションが生まれる点が面白かったりするわけです。
だから本屋は本を売るだけ、ではなく
本を通じて新しい何かを経験をできる場所、知らない何かに出会える場所
でないと大型書店には対抗できないですよね。
欲しい本決まってたら、くすみ書房には行かず、Amazon使っちゃいますから。
もし地方で本屋をやるとしたら?
第2部の久住社長、浦河に本屋を作るって可能ですか?
これは全ての地方の町が聞きたいことですよね!
どうやったらこんな人口少ない町で本屋の経営成り立つわけ!?
っていう。
久住社長いわく、浦河に本屋を作ることは可能だそうです。
ただ大型書店と同じやり方は資本力もないしできない。
そこで、下北沢にあるB&Bという本屋を紹介されておりました。
ブック&ビール
ということでビールを飲みながら本を読めるそうです!
さらにお店のインテリアも販売
さらに毎日イベントをしていて、それがワンドリンク込で2000円
つまりただ本を売る場所でなく
本×ビール×インテリア×イベント
4つもの要素を掛け合わせていて、書店というよりも
知的好奇心を満たしてくれるエンターテインメントな場所!
をつくりあげてるイメージ。
なかなかの利益を上げているそうです。
毎日イベントやるってすごいですよね。
HPから引用
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本には「知」や「エンターテインメント」、
大袈裟にいえば「人生のすべて」があります。
それは素晴らしい「無駄」に満ちあふれています。
そんな本との「偶然の出会い」を
街ゆく人の日常の中に生み出すべく手を尽くすこと。
それが「街の本屋」の役割だと、私たちは考えています。
待ち合わせのついでに、せつない恋を描く小説に出会う、
買い物の帰りに、宇宙の仕組みをひも解く本に出会う……。
そんな出会いを提供する「場」になりたいと思います。
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素晴らしい・・・めっちゃ共感します!
今度、東京に行ったら行ってみよー!
これが例えば平取町みたいな小さい町なら、
きっと子供から高齢者まで集まるような
本屋×しゃべり場×カフェ
とか例えばこんな感じとか考えられると思います。
僕がやったら本屋したらめちゃくちゃ偏るだろうな・・・。
B&Bは地方の本屋にも参考になりますね。
本を売る、というより
地域でどんな場所にしてきたいか?
ていうのが小さい町の本屋には大事なのかなと思います。
久住社長のお話、とても面白くてまだまだ書ききれないことたくさんあるのですが
大きな一つの学びは
地方でも本屋を作ることは可能ですよ!
っていうことですね(^O^)
くすみ書房、個人的にも応援していきたいです!
素晴らしい企画を浦河の皆様ありがとうございました!
とりあえず平取にある本屋に行ってみたいと思います(笑)