絵を描くことと棚田で田んぼをやることの共通点

どーも、冨安です。

先日Airbnbをきっかけに知り合ったるってぃ– プロ無職 と岡山で会う機会がありました。

最近彼が絵を描き始めていて、絵で表現することと僕が棚田で田んぼをやってることに共通することがあっておもしろいなーと思うことがありました。

るってぃは4年前からインターネットの世界でバリバリやってたけど、その世界に違和感を感じるようになり、その違和感や彼が目指したい社会を絵を通じて表現されています。

僕自身インターネットから表現・アウトプット活動がスタートしたのですが、4年のキャリアの中で感じた違和感や未来への展望を込めて描いてます。それが、絵の質感に超こだわる理由です。

例えば、着飾ったブランディング、飛び交う言葉の薄っぺらさ、うわべだけのコミュニケーション。昨今のインターネットの現状に強烈な違和感を感じると共に、未来に危機感も感じます。だから「The Social Network」という絵でそんな現代のインターネット社会を表現しました。何重にも塗り重ねられた絵の具を剥がしても、奥底は空白で何もなかった…という意味です。でもほんと、そういう人多くないですか?

僕が絵の質感にこだわる理由とそこで伝えたいこと – プロ無職

「何千文字の文章でも伝わらないことが、たった一枚の絵で伝わることがある。」

絵を描き始めて半年ほど、るってぃはこんなことを言いながらめちゃ楽しそうに絵を描いてました!

アートとデザインの違い

彼との話のなかでデザインとアートの違いの話が出ました。

どちらもなにかを作り出すという点では同じですが、

例えばデザインはなにか目指すゴールがあって、じゃあそこへの道筋をどうやってデザインしようか?

この目標物を作るためにはこういうデザインが必要!

みたいな使い方をしたりします。

デザインは問題解決。

一方でアートは自分の感情や経験を制約ないなかで自己表現をすること。

音楽、美術、伝統工芸などの自己表現を通じて、時代へのメッセージを投げかけます。

るってぃがSNSなどの薄っぺらいつながりへの疑問を絵で表現したのも今を生きる人への問題提議。

アートは問題提議。

同じような意味合いに感じるワードですが、デザインは問題解決、アートは問題提議と全く異なる意味あいを持ちます。

絵を描くことと棚田で田んぼをやることの共通点

アーティストが絵を描くことが問題提議なのは分かりやすいと思います。

岡山にきて僕は3年ほど棚田で田んぼをやってますが、これもアートの要素が強いかもしれないと思いました。

棚田も1つですが文化や歴史に携わる人たちはアーティストに近いんじゃないでしょうか?

棚田であればそこの暮らしを通じて

「何でもお金で解決できる世の中だけど、自分たちで暮らしを作る生き方もありじゃない?」

「会社勤めの暮らしもありだけど、田舎で複業的な生き方をするのもありじゃない?」

例えばこんな問題提議を今の社会に問いかけることができます。

文化や歴史はそれ自体が分かりやすく何かの問題を解決してくれるわけではないので、その文化歴史を通じてどんなことを伝えるかが大事なのかと思います。

アーティストは絵を描いて、棚田であればその景観を通じて何かメッセージを伝えています。

絵と棚田、どちらも問題提議をしてるという点で共通してると思いました。絵が何かの問題解決をするのか分かりませんが、棚田は問題解決の要素もどっちも含まれますね。

役に立つことと意味のあること

僕は地方暮らしが長いので地方のイベントを色々みます。最近は色んな地域で同じようなイベントがたくさんあって、限られた人や金の奪い合いが行われています。企業の競争も同じだと思います。

やっていることの違いはよく分からないことが多いです。

何をやるかでの差別化がめちゃくちゃ難しくなってる中で、アートというか自分たちが目指す世界観を伝えれる人や組織が強いと思っています。

正解がなくて拠り所になるものを見つけにくい時代。

心の拠り所になる思想や哲学、世界観を多くの人が必要としていて、組織や地域は思想哲学のあるところに人は集まるのかなと考えています。

キングコング西野さんのオンラインサロンに3万人以上人がいるのとか分かりやすい例かと。

また、

役に立つこと、意味のあること

この2つを切り分けて考えることも大事かなと考えています。例えば絵って、持ってても役に立つわけではないと思います。でも意味があるから買う人は買う。

例えば棚田も分かりやすく誰かの役に立つわけではありません。でも現代で棚田が存在する意味はめちゃくちゃあるかもしれない。商品や地域の文化歴史が持ってるものに、自身とどれだけ重ねてもらうことができるかというか。

何の役にも立たない絵がありえない価格で買い取られることがあるのがめちゃおもしろい、ってるってぃが話していたのが印象に残っています。

モノそのものよりも、モノや人が持つ文脈や意味がもっと大事な時代になりそうですね。

あなたがやっていることはアートでしょうか?デザインでしょうか?

アートだとしたらどんな問題提議をしてるんでしょうか?

今度僕にあったらおしえてください(笑)

 

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感想:傭兵の二千年史

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どーも、冨安です。

今回は最近読んだ本「傭兵の2千年史」の紹介です。

傭兵の二千年史 (講談社現代新書)

なぜこの本を読んだか?

僕は岡山県美作市上山という棚田のあるエリアで田んぼをやっています。

山の斜面を切り開いて田んぼにしているわけですが、平地に比べると大変なことがたくさんあります。農業ではなく棚田という文化や歴史を紡いでいくためにやっていると思っています。

草刈りや草取りなど一人でもくもくと作業をする時間も多いので、その時間ってめちゃくちゃ自問自答するんですよね。

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「なぜお金になるわけでもない棚田で田んぼをやっているんだろうか?」

と笑

お金になるなどわかりやすい理由や役に立つわけでもなくやってるから、考えるんだと思います。

そしてその問いへの答えの1つが「文化や歴史を残していく、伝えていくため」。

としてじゃあ今度は「なんで歴史や文化って残していく、伝えていく必要があるんだろうか?」

みたいなことを考えはじめまして、終わりのない問答の世界に入りました笑。

そんな経緯で歴史に興味を持つようになり歴史にハマっています。

世界史の中でも偶然以前読んでいたマンガがこちら。

中世のスイス建国史を描くマンガ。スイスは金融や観光、時計などで今は有名ですが、中世では「血の輸出」という傭兵の輸出を主な産業としていました。

このマンガはスイス前身の州とハプスブルク家の戦いを描いていて、スイスの傭兵産業ができるまでの歴史を知ることができます。歴史を知ると「スイスってこういう経緯で時計が有名なんだ」とかしれて面白いんですが、傭兵に興味を持ちまして

この本を読んだ次第でした。

傭兵ってなに?

傭兵はお金で雇われて戦う兵士です。

日本にいたら考えられなくないですか?

例えば日本を守るために、韓国人を雇って戦ってもらう。大事な国を守る戦いをお金で雇った人に任せる。

他国のために命をかける人がいる。

一方で祖国のために第2次世界大戦の日本のように命をかける人もいる。

この祖国をアンダーソンは「想像の共同体」と言う。つまり、ヒトはいつしか、まったく顔も見たこともない、口もきいたこともない何千何百万の無数の人々と一つの共同体を幻視するようになってきた。こうしてかつての地域愛郷主義をはるかに超える巨大な共同体への愛着が、すなわちナショナリズムがこうして・・・

国家ってなに?

ということを愛国心とは真逆の傭兵から考察している書籍でした。

スイスの傭兵産業とドイツのランツクネヒト

傭兵は古代から戦争において長く主役だったそう。

戦争は彼ら傭兵たちが主役であった。というよりか傭兵は古代オリエント以来、市民軍、封建正規軍、徴兵軍と並ぶ最も基本的な軍制の一つであった。つまり古来、戦争とは忠誠、祖国愛といった観念とは対極に位置していた傭兵たちによって担われていたのである。

つまり売春と傭兵はともに、やがて古代ギリシャ、ローマ、キリスト教文化と発展していくヨーロッパ文明の 礎 を築いた古代オリエントの時代に既に自分の生身を切り売りして銭を手にする哀しい職業として存在していた

傭兵は国が常備軍を持てるほどの経済的余力がなく、農地や職を失う人にあふれ、生きるために傭兵になるしかない人たちにより多くは担われていたそう。

逆に国が膨張して人口増加するタイミングでも、仕事がそれだけ追いつかずに食いあぶれる人が発生して傭兵が増えるパターンもあったそう。

かくして戦争が多かった中世などでとくに、お金を払えば柔軟に戦ってくれる傭兵の需要はめちゃくちゃ高かった。

傭兵のなかで「血の輸出」のスイス、ドイツのランツクネヒトなどが有名です。

山間で産業がなかったスイスは国が管理をして、傭兵の輸出を行っていました。自国に産業がないから出稼ぎにでる。

地方に仕事ないから東京いくみたいな感じですかね。

一方でドイツのランツクネヒトは企業運営。当時は戦争が最大の産業だからお金がない人、兵士がいない国をつなぐ人たちは儲かったんでしょうね。

国が力のない時代は傭兵に頼りますが、国が権力を持ってくると傭兵の居場所はだんだんなくなっていきます。

特に国家という概念が確立する機会になったのがフランス革命で、国民軍が強さを発揮して国民意識みたいなものが生まれたのもこの頃がタイミングだったよう。

戦争の戦い方も変わり傭兵が活躍する時代は終わりますが、現代でも戦争があるところには傭兵産業は存在しています。

現代の派遣と傭兵

傭兵は戦争産業のはなしですが、めちゃくちゃ現在の社会に当てはまる事が多いなと思って読んでいました。

例えば以前よりも力がなくなってきた国や企業は、正規雇用を減らして非正規雇用が増えていて安定した身分の人は減っています。

必要なときに必要な人に働いてもらう派遣も、産業は違えど傭兵に近いです。ノマドワーカーやフリーランスも傭兵的な生き方。

時代の流れとして安定した中間層が減っていて、格差が広がっていて不安定な人が増えている。

中性ヨーローッパなどで傭兵がたくさん発生するタイミングと同じ話で、日本は弱ってきてるんだな−と本書を読みながら思いました。

全く違う時代のことを現代に当てはめて考えてみる作業めっちゃ楽しいです(^^)

傭兵の世界を知れるオススメのマンガ3つ!

僕も現在傭兵的な生き方をしてるので傭兵や傭兵の話が好きです。

また傭兵的な生き方をしてる人はたくさんいると思うので、傭兵について知ることは学びも多いと思います。

というわけで傭兵が登場するオススメのマンガを3冊紹介します!

ホークウッド

14世紀イギリスとフランスの100年戦争を描くマンガ。主人公のホークウッドが主人公で、傭兵からみた100年戦争を追体験できます。

もろに傭兵が主人公なので傭兵に興味があったら絶対おもしろい。

②狼の口  ヴォルフスムント

14世紀初頭の建国前のスイスが舞台。ウーリ、シュヴァイツ、ウンターヴァルデンの森林同盟三邦とハプスブルク家の争い。

のちに活躍するスイス傭兵の前身のストーリーが描かれています。いかんせん人が死にまくる重い内容ですが、一気に読み進めました。

③イサック

17世紀の神聖ローマ帝国の30年戦争が舞台。日本の傭兵イサックが主人公。

この頃日本では戦国時代が終わり、海外に出る日本傭兵は実際に結構いたらしいです。

日本の傭兵がヨーロッパの戦いで主人公になるという設定が熱いですよね。最高です!

傭兵という立場から世界を知れるおもしろい1冊でした。古代から1800年代フランス革命くらいまでのヨーロッパの傭兵史が書かれていて、結構まるまるヨーロッパ史です。

歴史は面白い(^^)

 

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